中世ロマン+ビールが味わえる町、チェコ・ロケット

ロケット城ロケット城

今回はカルロヴィ・ヴァリから20キロ離れた小さな町、ロケット(Loket)を紹介します。ロケットは約3000人が住む小さな町。しかし、中世ロマンあふれる迫力満点の城を持ちます。それでは、ロケットの魅力を語りたいと思います。

ロケットへのアクセス 

カルロヴィ・ヴァリのバスターミナル

カルロヴィ・ヴァリのバスターミナル

カルロヴィ・ヴァリからロケットへは鉄道、バスでアクセスできます。ただし、鉄道ですと乗り換えが必要なため、バスでアクセスすることをおすすめします。

バスはカルロヴィ・ヴァリ・ドルニー駅にあるバスターミナルから出発します。バスターミナルからソコロフ(Sokolov)行きのバスに乗ってください。ロケットまでの所要時間は約25分、バスの本数は1時間に1本~2本です。帰りのバスの時刻も念のため確認しておきましょう。

ロケットバス停

ロケットバス停

なお、バスに乗車する際は運転手に「Loket Castle」と言いましょう。ロケットに近づいたら運転手が教えてくれます。

中世ロマンあふれる城 

ロケット城

ロケット城

「あー」「うぁ!」バスからロケット城が見えた瞬間、思わず声が出ていまいました。ロケット城はゲームや映画に出てきそうなスタイルをしています。

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こちらはルーマニア・ブラン城

「ドラキュラ城」で知られているルーマニアのブラン城と似ていますが、おどろおどろしい雰囲気はありません。

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ロケット城はプラハの発展に貢献したカレル4世も居住した由緒正しき城です。12世紀にゴシックスタイルの城として建てられ、16世紀に現在の姿になりました。ドイツ・ボヘミア(チェコ)国境近くにあることから、防衛上とても重要な城でした。ヨーロッパではロケット城のように、国境線近くに立派な城がたくさんあります。しかし、武器の進化による時代の流れから城としての役割は17世紀に終わりました。それ以降は刑務所として使用されたのです。

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ところで、ロケット城にはメリットが二つあります。一つ目は365日オープンしていることです。国が所有している城は月曜日が休日になります。しかし、ロケット城は町が所有しているため休日がありません。二つ目は城門まで坂が少ないことです。中世に建てられた城は城門まで急坂が続くことがよくあります。その点、ロケット城までの道は坂が少ないので、気軽に訪れることができます。

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さっそく、城門に入ってみましょう。近世以降に作られた豪華な城と異なり、質素な作りをしています。「実用重視」という感じがしますね。

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城門を入って左側には見慣れない文字が書かれた石碑がありました。これはユダヤ人のお墓です。ユダヤ人は花の代わりに石を置くため、石碑の上には無数の石がありました。第二次世界大戦までロケットにも数多くのユダヤ人が住んでいたのです。

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塔の中に入ると、武器類を紹介する展示スペースがありました。中世ヨーロッパではこのような甲冑を着て争っていたわけです。いかにも重そうですね。

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塔の内装はいたってシンプル。夏はいいですが、冬はさぞかし寒かったでしょう。また、窓が少なく小さいのも中世のお城の特徴です。

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こちらがロケット城の塔からの風景です。堀のようになっているのは自然の川です。ロケット城は自然の川に囲まれるような場所にあります。まさしく「天然の要塞」といえるでしょう。このようなレイアウトは世界遺産に登録されているチェスキークルムロフ城にも当てはまります。

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もう少しロケット城を探検してみましょう。こちらは王様がいた部屋。現在はイベントスペースとして使われています。こちらも近世では考えられないシンプルな内装となっています。奥には王様専用のチャペルがあります。現在は結婚式に使われているそうですよ。

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先ほども書いた通り、17世紀以降、ロケット城は刑務所として使われました。刑務所として使われた建物には数多くの兵士が住んでいました。中に入ると5月にも限らず、ヒンヤリとしています。気温は10度前後ぐらいでしょうか。きっと、冬になると極寒になるのでしょう。夏はいいですが、冬は絶対に住みたくない空間です。

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ロケット城の地下には中世の拷問を紹介した博物館もあります。ただし、展示物はシュールです。お化け屋敷が苦手な方は拷問博物館を飛ばしたほうがいいと思います。

のんびりと町をそぞろ歩き 

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ロケットは城だけでなく町も見所です。広場には旧市庁舎と疫病が流行しなかったことに感謝する柱像がありました。周りが疫病で苦しむ中、ロケットだけは疫病の被害に遭わなかったのです。その秘密は井戸の使い方にありました。ロケットでは飲料水用の井戸と洗濯用の井戸を分けていたそうです。ガイドは「ラッキーだよ」と言っていましたが、おそらく町の中に機転の効く人がいたのでしょう。

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町並みはカルロヴィ・ヴァリと異なり、低屋根の家が並びます。1階部分は14世紀~15世紀、2階部分は16世紀以降に増築されました。中世に建てられた家がこれほど多く残る町も珍しいのではないでしょうか。

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これは2番目の城の塔です。残念ながら、2番目の城は現存しません。全体的にロケットには天高くそびえるようなゴシックスタイルの建築物が目立ちます。ロケットの町並みはのんびりしており、リラックスするには最高のスポットです。

マイクロブルワリーーとカップのコレクションを楽しむ

真ん中にある黄色い建物です

真ん中にある黄色い建物です

広場にはマイクロブルワリーとカップのコレクションが一度に楽しめるスポット、スパカップミュージアムがあります。まず、カップのコレクションを集めたスパカップミュージアムを見ていきましょう。

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これらはカルロヴィ・ヴァリで紹介した温泉水を飲む際に使われるカップです。普通の形をしたカップもありますが、これは19世紀以降は使われなくなりました。19世紀以降は今でも使われるユニークな形をしたカップです。

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一見、デザイン重視に見えるカップですが、この形にはきちんと理由があります。一つ目に熱いお湯はチビチビ飲める設計になっています。二つ目に、厚さが薄いのでポケットに入れることができます。2年前の旅行ではカップは後ろポケットに突っ込んだロシア人観光客をたくさん見かけました。

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これらの巨大カップは調度品です。奥に見えるのが長野オリンピックで金メダルを獲得したアイスホッケープレイヤーに渡されたカップです。ところで、これらのカップは個人がコレクションしたもの。コツコツ集めてきた姿勢に頭が下がります。

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最後にロケットにあるマイクロブルワリー、聖フローリアン醸造所を紹介しましょう。聖フローリアン醸造所はスパカップミュージアムの下にあります。ロケットのビール作りは中世、カレル4世がビール作りを許可したところから始まります。19世紀にはドイツ人が近代的なビール工場を開設しました。しかし、第二次世界大戦や社会主義政権の政策によりビール作りは衰退。現在は、聖フローリアン醸造所がロケット唯一のブルワリーとなっています。

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私たちは5種類のビールを試したわけですが、右から2つ目のスモークの香りがするビールがおいしかったですね。燻製の肉と合わせると最高だと思います。なお、料金は0.5ℓで一杯30コルナ(150円)~35コルナ(175円)です。

ロケットを拠点にするのもおすすめ

ロケットはカルロヴィ・ヴァリやチェコ第二の温泉保養地、マリアンスケー・ラーズニェからも近いです。そのため、ロケットを拠点にしてチェコ北西部の旅行を楽しむのもいいでしょう。また、ロケットは小さな町なので、チェコ人との交流も気軽に楽しめますよ。

※なお、この旅行はチェコ共和国政府観光局主催のプレスツアーです。チェコ共和国政府観光局からは宿泊費、移動費、食費等のご支援を頂きました。

ロケットの位置


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