チェコ・オーストリア国境の知られざる町、ミクロフ

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今回はチェコとオーストリアとの国境近くにある町、ミクロフを紹介します。ミクロフの自慢は景色とワインです。ワインは日本人の口に合う飲みやすい白ワインです。それでは、あまり知られていないミクロフの魅力に迫っていきましょう。

ミクロフへのアクセス

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ミクロフへは乗り換え回数の少ない鉄道をおすすめします。まずは、主要駅であるブジェツラフ(Břeclav)を目指しましょう。ブジェツラフにはオーストリアへ向かう国際列車が停車します。ブジェツラフからズノイモ(Znojmo)行きの列車に乗り、ミクロフナモラヴェ(Mikulov na Moravě駅下車です。プラハからの所要時間は4時間、ウィーンからの所要時間は約2時間です。

イメージです

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ブジェツラフからミクロフ方面行きの列車は2時間間隔で運行されています。もし、乗り換え時間が長い場合は、ブジェツラフを散策されるのもいいでしょう。なお、所要時間は駅からです、ご注意ください。

「聖なる丘」から見る平和な景色

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ミクロフに着いたら「聖なる丘」と呼ばれるスポットに行ってみましょう。20分少々の登山ですが、道は緩やかなので安心してください。途中にはこのような小さなチャペルがあります。私は5月に訪れましたが、気候もよく鳥のさえずりも聞こえ、最高の環境でした。

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「聖なる丘」にそびえ立つ教会が聖セバスチャン礼拝堂です。この教会は17世紀前半に建てられました。建築様式はバロックスタイルです。

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十字架をよく見ると、少し見慣れない形をしています。ヨーロッパではカトリック教会であっても、このような形をした十字架は珍しくありません。

手前がチェコ、奥がオーストリア

手前がチェコ、奥がオーストリア

日本人にとって興味深いのが「聖なる丘」からの景色です。よく見ると、土地の区画が大きく異なっていることがわかります。実は手前はチェコ、奥はオーストリアです。丘から見える小さな町はオーストリア領になります。

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今でこそ、シェンゲン協定のおかげでチェコ、オーストリア国境は誰でもスムーズに渡ることができます。しかし、1990年代まで、この国境は東西(チェコ:社会主義陣営、オーストリア:資本主義陣営)の境でした。当時はいくつものフェンスがあり、緊張した雰囲気だったそうです。のどかな風景を見ながら、改めて平和のありがたさを噛み締めました。

チェコで1番大きいワイン樽を持つ城

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ミクロフにも他のチェコの町と同様に立派な城があります。この城はディートリヒシュタイン家が所有していました。ミクロフ城の建築様式もバロックスタイルとなります。

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ミクロフ城の目玉のひとつがワインセラーにある巨大なワイン樽です。実際に見ると、写真よりも大きく見えます。このワイン樽はチェコで1番、ヨーロッパでも5番目の大きさを誇ります。容量はなんと約10万リットル! とんでもない量のワインが入るのです。

これはテイスティングの画像。こんな具合に次々飲んだのでしょうか

これは「ソンベルク」でのテイスティングの画像。こんな具合に次々飲んだのでしょうか

ミクロフ城のワイン樽にはおもしろい伝説があります。1645年、三十年戦争の最中、スウェーデン軍がミクロフ城に入城しました。そして、ワイン樽を発見! なんと3日で飲み干してしまったのです。ガイドは「伝説」と言っていましたが、スウェーデン人の食欲を考えるとあり得る話ですね。

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樽に入っていたワインは「税金」として集められていました。そして、大樽からワインを取り、人々に販売していたのです。貴族はこちらの小さな樽から上質のワインを取っていました。

こちらも見逃せないディートリヒシュタイン家の墓

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ミクロフでもうひとつ見逃せないスポットがディートリヒシュテイン家の墓です。ここにはチャペルと安置所があります。

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チャペルは本当に小規模です。その中で一際存在感があるのが、黒色の聖マリア像です。このマリア像は17世紀の火災でも無事でした。現在、チャペルではコンサートが行われています。

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中を進んでいくと、このように柩がズラッと並んだ安置所に着きます。ここにはディートリッヒシュテイン家44人とディートリッヒシュテイン家の友人1人の計45人が埋葬されています。柩はたくさんありますが、おどろおどろしい雰囲気は全く感じられませんでした。

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一つ一つの柩はとても頑丈に作られています。さらに、柩は二重に作られており、中の柩は木製、もしくは金属製です。

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埋葬所を観察するとひとつだけ近代的な柩がありました。これは1920年に亡くなった最も新しい柩です。ちなみに、現在もご存命中のディートリッヒシュテイ家の85歳の方はこの場所での埋葬を望んでいるそうです。

日本人にも飲みやすいモラビアワイン

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ミクロフが属するモラビア地方がワインの生産で有名です。今回は数々の賞を受賞しているワイナリー、ソンベルク(Sonberk)を訪ねました。

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モラビア地方(チェコ東部)のワイン生産の歴史は古く約800年前に遡ります。ワインの品質は高く、マリア・テレジアも好んだとか。現在でもワイン生産が盛んです。モラビアでワイン生産が盛んな理由はワイン生産に適した気候が挙げられます。

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さっそく、ソンベルクのワインをティスティングしてみました。いずれも白ワイン(Muškát moravský、Ryzlink rýnský、Pálava)です。どのワインもクセがなく、本当に飲みやすかったです。個人的にはPálavaが気に入りました。香りがよく、さわやかな口当たり、適度な重さがある3拍子そろった白ワインでした。

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ソンベルクは自然との調和をテーマにワインを生産しています。ぶどう園も見学しましたが、適度に雑草があり「自然との調和」を感じられました。なお、モラビア、スロバキア、ハンガリー一帯はワイン生産が盛んな地域です。この地域のワインを飲み比べてみるのもおもしろいでしょう。

ウィーンからの日帰り観光地としても最適

ミクロフはウィーンからの日帰り旅行でも最適なスポットです。鉄道ですと乗り換え1回、片道2時間ですから。ミクロフはウィーンとは異なり、のんびりとした時間が流れるのどかな場所です。旅に変化を持たせる意味でもおすすめの町ですね。

ホームページ

ミクロフ城

ソンベルク

ミクロフの位置 

※なお、この旅行はチェコ共和国政府観光局主催のプレスツアーです。チェコ共和国政府観光局からは宿泊費、移動費、食費等のご支援を頂きました。


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