なぜ、中欧・東欧なのか

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「なぜ、中欧・東欧なのか」

これも、よく聞かれる。この問いに答えるためには高校1年生の夏休みまで遡らければならない。

高校1年生の夏休み、いつものように集英社から読書感想文おススメ!の本が紹介されている冊子が配られた。パラパラとめくると、ある小説が目に止まった。それが『プラハの春』という小説だった。1968年に起きた「プラハの春」を基に、在チェコスロバキア日本大使館に勤務していた堀江と東ドイツの反体制活動家、カテリーナとの恋を描いた小説だった。

私はこの小説に感動し「社会主義とは何か」という問いから、東欧圏・ソビエト連邦に興味を持ち始めた。やがて、現代史だけでなく文化面にも興味を持った。

2回目の転機が大学1回生の時だった。何気なく、ユーゴ紛争のドキュメンタリー番組を見ていた。番組を見た後、体内が熱くなった。「この紛争が起きた原因を知りたい。」そして、旧ユーゴ紛争(特にクロアチア紛争)の歴史と政治の関連性について6年間も勉強することになった。

さて、中欧・東欧に興味を持って、何かメリットはあるのだろうか。「他の民族との共存」を考えるヒントが得られる、これが最大のメリットだと考える。中欧・東欧は昔から多くの民族が共に暮らし、そして対立してきた。

一方、日本は昔から事実上の単一民族国家であったが、移民の流入により日本人以外の人々との付き合い方を考える場面が増えている。中欧・東欧で経験した成功と失敗は私たちが考えるヒントになると思う。

今まで、私は一カ国を集中して旅する「点」型の旅だった。しかし「その行動スタイルと改めないと」と思った出来事がウクライナでの紛争だった。21世紀にも関わらず、また国境が変えられようとしている。「国」単位ではなく「地域」で捉えたら、何か新しい発見ができるのではないか。

それができるのは長期間の旅行しかない、という結論に至った。今回は「点」ではなく「面」重視で広範囲にじっくりと中欧・東欧を旅したい。

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