東ドイツ・西ドイツ間の鉄道事情は? ①

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みなさん、こんにちは。今回は久しぶりに鉄道ネタをお送りします。題して、東ドイツ(ドイツ民主共和国)・西ドイツ(ドイツ連邦共和国)間の鉄道事情です。実は東西ドイツ間には朝鮮半島と異なり、直通列車が設定されていました。果たしてどのような列車だったのでしょうか。1986年1月の時刻表を基に解き明かしていきます。

西ドイツ~西ベルリン行き列車 

Photo by:TUBS 赤色は西ベルリン。白色は西ドイツ、灰色は東ドイツ。

1番目立つのは西ドイツ~西ベルリン間の直通列車ではないでしょうか。西ベルリンは米、英、仏の管理下であり「社会主義陣営に浮かぶ資本主義の小島」のような存在でもありました。とは言っても、外交と通貨行政は西ドイツに委託していたので、事実上は西ドイツみたいなところでした。

西ドイツと西ベルリンを結ぶ列車が設定されましたが、どうしても東ドイツを通らないといけません。東ドイツにある駅に停車すると、西ベルリンに亡命する東ドイツ人が乗る可能性があります。そのため、西ドイツ~西ベルリン間の列車は東ドイツ領内の駅では客扱いをしませんでした。

時刻表を見ると、西ドイツ・ケルン駅発ベルリン・フリードリヒ通り駅行きの列車が運行されていました。東西ドイツ時代、フリードリヒ通り駅は東西ベルリンの境界に位置し、出国検問所がありました。

ケルン駅発ベルリン・フリードリヒ通り行きD345列車のダイヤを書き出してみましょう。

ケルン駅 9:07

ハノーファー駅 13:03

ヘルムシュテット駅 14:21 西ドイツ側の国境駅

マリーエンボルン駅(着)14:42 東ドイツ側の国境駅

マリーエンボルン駅(発)14:47

ベルリン・ヴァンゼー駅 16:44 西ベルリン

ベルリン・ツォー駅 17:00 西ベルリン

ベルリン・フリードリヒ通り駅 17:36 東ベルリンと西ベルリンの境界駅

マリーエンボルン駅から西ベルリン側のベルリン・ヴァンゼー駅間は無停車です。もちろん東ドイツ~東ベルリン駅間の列車は西ベルリン領内の駅には停車しませんでした。

ところで、東ドイツ領のマリーエンボルン駅での停車時間が少ないことに驚きませんか。おそらく西ドイツ側で何かしらの形でパスポートチェックを済ませていたからでしょう。

西ドイツ~西ベルリン間の列車はどちらの車両が使われたのか

Photo by:Falk2

問題は西ドイツ~西ベルリン間の列車はどちらの車両が使われたのか、ということです。答えは東ドイツ国鉄の車両が使われました。つまり東ドイツの車両が堂々と西ドイツに入っていました。乗員は以下のとおり。

西ベルリンと東ドイツ:東ドイツ国鉄の社員

西ドイツ:西ベルリンの社員

東ドイツ側の国境審査官はシュータージ(秘密警察)のメンバーでもありました。

今回は西ドイツ~西ベルリン間の列車をお伝えしました。まだまだ、西ドイツ~東ドイツ間の列車のお話は続きます。

2019年10月21日修正

 

 

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