今回からFBにもシェアした文章を書き綴っていきたいと思います。
とあるセルビアに関する論文を読んだ。以下が日本のそして世界の研究者の共通認識。
しかし、日本の一般社会ではある意味、ユーコ紛争に対する誤った認識が広がっているような気がする。個人的にはものすごく危機感を覚える。
在日大使館は良い悪いは別としてプロパガンダ機関でもある。それを頭の片隅に入れていない人が多いような気がする。
写真は1995年のデイトン合意から。
以下引用。
さらに、「犠牲者意識」を拭いきれないセルビアの政治エリートおよびセルビア民衆は、ミロシェヴィッチ後の 21 世紀を迎えても、国際的孤立に苦しみ、国際的制裁に晒されたことへの理性的な客観的現状分析ができないなかで、EU 加盟、コソヴォ独立問題、ロシアの政治的・経済的支援の獲得といった懸案に翻弄されて、バランス外交をうちだすのが精一杯といった状況である。
南東欧にあって地政学的に枢要な位置を占めるセルビアには、国際社会からの信頼感を回復し、地域の安定と繁栄の構築をめざした外交が求められている。そのためにも「犠牲者史観」の意味を自身の歴史のなかで問い直していくことが不可欠となっている。
定形 衛「旧ユーゴスラヴィアの遺産と 現代セルビア外交」名古屋大学法政論集、2017年から