2008年秋に私はフィンランドのヘルシンキからロシアのサンクトペテルブルクまで、列車で移動しました。その時の道のりが強烈に印象に残っています。今回は、その道のりを簡単に振り返りたいと思います。
① 客車特急「レーピン号」
私が乗った2008年はロシア~フィンランド間の歴史の中で、客車特急の最末期に当たります。2年後の2010年にヘルシンキ~サンクトペテルブルクを結ぶ電車特急「アレグロ」が営業を開始しました。
私はロシア国鉄が運営する「レーピン号」に乗りました。レーピンはロシアを代表する画家。正しく、ロシアを代表する列車に相応しい名前と言えるでしょう。
ちなみに、フィンランド国鉄が運営する列車名は「シベリウス号」でした。シベリウスといえば、フィンランドを代表する作曲家。こちらも、フィンランドの力のいれようがわかるでしょう。
「レーピン号」は美しい青色の重厚な車両。現在のロシア国鉄の車両と比較すると、とても美しかったですね。夕方、ヘルシンキを発車しました。
② スムーズに進むフィンランド領内
フィンランド領内は本当にスムーズに走りました。まるで滑るよう。そして、沿線の住宅や木々が本当にキッチリして、美しいのです。「北欧」ならではの風景が楽しめます。いくつか駅に止まって、フィンランド-ロシア国境に近づきました。
③ 恐怖のロシアの国境検査
フィンランド側は簡単に済みましたが、ロシア領内に入ると雰囲気が一変!怖いおばちゃん国境警備員がすごい雰囲気で、車内に入ってきました。
「ガーン」と扉を開ける勢いが凄いのです。警備員は「パスポート!」とドスの聞いた声で要求してきます。もちろん、パスポートを渡すとジロジロ見ながらスタンプを押してくれます。なお、国境警備員がチェックしている間はトイレが施錠されています。今でも施錠されているのでしょうか。
④ トロくてボロボロのロシア領内
ロシア領内に入ると、すごい風景が目の前に。木々は途中で折れているなどボロボロ。住居も廃屋が多く本当にボロボロです。そして、スピードが本当に遅いのです。
フィンランド領内のスピードが嘘のようです。おそらく、国境近くのロシア領は昔、フィンランド領だったはず。その辺りの町を一回チェックしたいですね。22時30分頃に、サンクトペテルブルク駅に到着。夜特有の雰囲気が楽しめました。今度は「アレグロ号」に乗りたいですね。