少し日が空いてしまいました。今回はプルゼニュをご紹介します。チェコと言えばビールですね。なんせ、一人あたりのビール年間消費量は世界一ですから。
そして、チェコのビールと言えばピルスナーですね。実はピルスナーの発祥地はプルゼニュなのです。そして、ドイツ語名はピルゼン。もうお分かりですね。つまり、プルゼニュはビールの町です。
2017年5月に再訪した際のプルゼニュのレポートはこちらです。
R(急行)でプルゼニュへ
プルゼニュはプラハから南へ90分ほどの場所にあります。この日は、R(急行)の二等車に乗りました。オロモウツの一件があるので、さぞかし古い車両なのだろうと中を覗くととても綺麗な客車でした。
言い方は悪いですが、これは「意外」でした。プラハ中央駅を発車し、あっという間に12時近くにプルゼ二ュに到着。昼食は車内で簡単に済ましたので、さっそくビールの博物館に行くことにしました。
まずは ビール醸造博物館へ
ここではプルゼニュにおけるビールの歴史を学べます。そもそも、チェコで最初にビールが文献に出てきたのは10世紀頃と伝えられています。ビールの醸造所がきちんと文献に出てくるのは12世紀。
思ったよりも早期にチェコではビールが広まったことが分かります。なお、プルゼニュでビールが製造されたのが700年以上前のこと。ピルスナーが開発されたのが1842年になります。
様々な展示物がありましたが、一番興味深かったのは20世紀初頭のバー。ブルノでも見ましたが、プルゼニュの展示物ではビリヤードが付いていました。
そう言えば、ウィーンにあったカフェ・シュトーレでもビリヤード台がありましたが、現在ではビリヤード台はあまり見かけません。いつ頃から姿を消したか、少し気になります。
この後、地下博物館にも行きましたが、ブルノの地下博物館と重複する箇所が多いのでここでは省略します。なお、ビール醸造博物館に行くと無料でビールが飲めるチケットがもらえます。
一言では言い表しがたい伝統的な味
いよいよピルスナーが作られているプルゼニュスキープラズドロイ醸造所に。中央駅から徒歩10分のところにあります。しかし、旧市街からは離れています。19世紀に建築された時は匂いがひどくて、旧市街から離れたところに建てられたのでしょう。
ここではツアー形式で見学できます。まずは最新式の工場へ。ビール瓶がズラッと並び完全にオートメーション化されています。
ここから、日本にも出荷されることを考えると少し感慨深いです。ただ、ここでは試飲ができなかったので、そこまで現実感はありませんでした。
次に、ビールそのものに関する展示。ガイドが言うにはチェコには良質の水と麦が取れるそうです。何か、私の地元(神戸)の酒造博物館のガイドと同じことを言っています。
ただ、灘の酒造りで有名な「宮水」のようなブランド名は付けられていません。意外だったのはビールのうち水が占める割合が90%ということ。
確か、日本酒は全てのお酒の中で水が占める割合が一番だったと思うのですが。聞き間違えたかもしれないので、これは帰って要チェックです。
いよいよ旧式で作られたビールを試飲。美味しかったです。ただ、これを言葉で表すのは難しいですね。クリーミーなのですが、様々な味が層を成しているような感じです。こればかりは実際に現地を訪れて試飲してください。
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プルゼニュの位置