ティミショアラとブラショフの間にあるシビウという町に2泊3日で寄ってみました。ルーマニアを旅行する方でも「シビウ」という町を聞いたことがないのでは。
それでも、ほとんどのルーマニア人が「シビウは綺麗な町だ」と答えます。あまりルーマニアは詳しくありませんが、できる限りシビウの様子をお伝えします。
ドイツの雰囲気に圧倒
シビウは12世紀にドイツ人の入植者によって作られた町です。そして、ルーマニア西部のトランシルバニア地方では主要都市の一つでした。
19世紀からはルーマニア人も台頭してくるのですが、長年ドイツ人が管理していた町なので、雰囲気はドイツに似ています。
早速、ホステル近くの広場に出てみました。周りの建物を見ると、確かにドイツで見られる細長い建物が目につきます。そして、いかつい建物、高い教会の塔。
ルーマニアの旗を隠せば「ドイツの町」と騙せそうな雰囲気です。おまけにプロテスタントのゴシック教会(ルーテル大聖堂)もあります。もちろん、ルーマニア正教の教会もあります。このアンバランスが実に楽しいですね。
この日はルーテル大聖堂前で青空市場が開かれていました。ルーマニアはチーズが有名なので、そこら中で大きなチーズ即売会が。高級チーズの味ではありませんが、素朴でプレーンな味わいがたまりません。
ここで、昼食用にパンを買いましたが、このパンもしっかり味がついて美味しかったです。
ドイツ語が目立つ町シビウ
昼食を食べた後、歴史博物館に行きましたが、展示物はあまり面白くなかったです。ただ、どの展示物もルーマニア語とドイツ語で書かれてある点が興味深かったです。
それに対して英語は全くありません。私はルーマニア語もドイツ語もできないのでかなり苦戦。町を歩いても、人口の数パーセントの割にはドイツ語を耳にする機会が多かったことに驚きました。
現地のルーマニア人もドイツ語が話せる人もいます。ドイツでは、シビウは旅行先として有名なのでしょうか。
ドイツ人カップルと飲みに行く
これだけドイツ文化に染まっているので、ホステルにもドイツ人のお客さんがいます。ルーマニアで働いているドイツ人女性と彼氏さんの3人で飲みに行くことに。
驚いたことに、旧市街のバーにはルーマニアビールがないのです。ドイツビールのみ。これには3人で驚きました。
彼女さんはルーマニアの孤児たちに英語とルーマニア語を教えています。ルーマニアはチェウシェスクの愚策によって、本当に孤児が多い国なのです。EUに入ってもまだ過去の遺物に苦しめられているルーマニアの現状を感じました。
(11月13日)
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